2026年10月7日

ChatGPT初心者の3つの注意と頼み方|現場で見てきたこと

AI活用
ChatGPT初心者の3つの注意と頼み方|現場で見てきたこと

ChatGPTを初めて使うときは、先に3つの注意を押さえてから、4つのコツで頼むと失敗しにくくなります。3つの注意は、お客様の個人情報などを入れないこと、AIは間違えるので数字は元の資料で確かめること、最後に決めるのは人であること、です。

この記事では、東三河の会社にAIの使い方をお伝えしてきた現場の経験と、そのまま使える頼み方を紹介します。

ChatGPTは、スマホで開けばすぐに使えます。その手軽さのせいで、使い方を覚える前に、入れてはいけない情報を入れてしまう場面を、私は現場で何度も見てきました。

先に注意を知っておけば、AIはとても頼りになる道具です。以下、動画でも同じ順番で解説しています。

先に確認したい3つの注意(早見表)

注意起きること先にやること
1. 入れてはいけない情報お客様の個人情報などが、社外のサービスに渡り、会社が管理できなくなる入れない情報を、先に決める
2. AIは間違えるもっともらしい数字や、古い情報が出てくる数字は元の資料で確かめる。最新の情報は「ネットで検索して」と頼む
3. 最後に決めるのは人確認が甘いまま、公開や送信をしてしまう提出する前に、必ず人が読んで確認する

注意1:入れてはいけない情報|現場で見てきたこと

東三河の会社を支援していて、最も多いのは、社員さんが個人でAIを契約して、使っているケースです。

会社として、法人用に契約しているところは、とても少ないのが実情です。

そうなると、お客様の個人情報をAIに入れたかどうかを、会社は把握できません。管理もできません。

ご相談事例(従業員の多い会社)

AIの使い方をお伝えした際、代表の方に納得してもらうまでに、1年かかりました。最初は、何度も無料でお話を聞いていただきました。

トップが使ってみないと、会社全体ではなかなか進まない、と実感した事例です。

実際に起きた事例:RIZAPの発表

2026年9月3日、RIZAPが「外部生成AIサービスへのお客様情報の誤ったアップロード」について、お詫びとお知らせを公表しました。

データ集計の作業中に、社員の方が、個人で使っている外部の生成AIへ、対象データを誤ってアップロードした、という内容です。

氏名や保険証の記号番号、疾患の情報などが含まれていたと公表されています。

RIZAPは、AIの運営会社に確認し、学習には使われていないと判断したと説明しています。個人情報保護委員会への報告も行っています。(出典:RIZAP「当社における外部生成AIサービスへのお客様情報の誤ったアップロードに関するお詫びとお知らせ」)

悪意がなくても、誤って入れてしまうことはあります。だからこそ、入れてよい情報と、いけない情報を、先に決めておくことが大切です。

個人情報の入力については、国も注意を促しています。個人情報保護委員会の注意喚起で、サービスの利用規約を確認し、入力する情報を適切に判断するよう示されています。

入れてよい情報・いけない情報の早見表

判定情報の種類どうする
◯会社のホームページなど、公開されている情報そのまま渡して相談してよい
△取引先名や金額が入った相談仮の名前・仮の数字に置き換える
×お客様の氏名・住所・電話番号、個人が分かる情報、口座・暗証番号入れない

線引きの考え方は、中小企業がAIに入れていい情報・ダメな情報の線引きで詳しく解説しています。法人プランで足りるかどうかは、AIに個人情報を入れていい?有料プランでは足りない理由をご覧ください。

個人情報を入れなくても、できることは多くあります。会社として運用する立場になったときに、気をつけるべき点だと考えてください。

注意2:AIは間違える|数字と古い情報

AIは、もっともらしい数字を作ってしまうことがあります。

ご相談事例(支援先での経験)

売上のデータが、きちんと読み込めていなかったのに、AIが、架空の数字でレポートを作ってしまいました。

もっともらしく見えるからこそ、確かめる癖が大切です。

数字以外にも、古い情報が出ることがあります。2年ほど前には、「今の総理大臣は誰ですか」と聞くと、一つ前の人の名前が返ってくることが、よくありました。

AIの中にある知識は、半年から1年ほど前のものです。その中だけで答えさせると、古い情報になります。

「ネットで検索してから答えて」と一言添えると、最新の情報を調べて答えてくれます。ただし、間違いがゼロになるわけではありません。数字や固有名詞は、元の資料や公式の情報で確かめてください。

計算の確認は、内訳を足して、合計が合っているかを見るだけでも、ずいぶん違います。

注意3:最後に決めるのは人

AIを使っていると、全部任せたくなります。簡単なことほど、そうです。

私自身の失敗

勉強会の告知文をAIに作ってもらい、確認が甘いまま掲載したところ、開催の予定にないことが書かれていました。

メールの文章、行政やお客様に出す書類は、必ず人が読んで確認します。

慣れてきたら、AIに二重三重にチェックしてもらったり、「ここだけ確認してほしい」とAIの側から提案してもらったりすることもできます。

うまく頼む4つのコツ(書き換え例)

AIに慣れていない方は、一言で頼んで、今ひとつの回答が返ってきて、そのままAIを使わなくなる、というケースが多くあります。原因の多くは、情報が少なすぎることです。

よくある頼み方「求人の文章を書いて」
4つのコツを入れた頼み方「私は豊川市で、自動車部品の加工をしている会社の者です。未経験の方を採用したいので、ハローワークに出す募集文を、200文字くらいで、3つ考えてください。」
コツ内容例
1. 自分が誰かを言う経営者か従業員かで、答えの目線が変わる「豊川市で自動車部品の加工をしている会社の者です」
2. 何に使うかを言うお礼なのか、お詫びなのかで、文章が変わる「取引先に出すメールに使います」
3. かたちを指定する個数、文字数、箇条書き、丁寧語などを先に言う「3つ考えてください」「100文字くらいで」
4. 一回で終わらせない微妙なら、情報が足りなかったと考えて、足していく「もう少し短く」「やわらかい言い方で」

AIは、優秀ですが、うちの会社のことは何も知らない新入社員のようなものです。「誰が、何に使うか、どんな形で」を足してあげると、答えの質が上がります。

そのまま使える頼み方:お知らせ文を3ステップでつくる

お店や会社のお知らせを、1本つくる流れです。([ ]の部分を、自分の内容に置き換えてください)

STEP 1 文章を3つ考えてもらう

私は[どんな仕事か]をしています。[お客様に知らせたいこと]を、お客様にお知らせしたいです。短いお知らせの文章を3つ考えてください。

STEP 2 気に入ったものを直す

2番目のものが良いので、もう少し短くしてください。/少しかたいので、やわらかい言い方にしてください。

STEP 3 画像を1枚つくる

いまの文章に合う画像を1枚つくってください。写真のような雰囲気で、文字は入れずにお願いします。

食べ物などの画像は、本物と似ていても違って見えることがあります。お客様に出すなら、本物の写真が確かです。

AIに質問してもらう使い方:強みと3か月の計画

「自分の仕事で、AIに頼むことなんてない」という声は、よく聞きます。使ったことがなければ、何ができるのか分からないのは自然なことです。

そのときは、AIから質問してもらいます。次の文章をそのまま貼り付けて送ると、AIが3回質問して、強みと、これから3か月でやることを出してくれます。(お客様の名前や、個人が分かる情報は入れないでください)

あなたは、地方の中小企業を30年支援してきた、経営の相談役です。これから私の会社について質問し、最後に「これから3か月でやること」を提案してください。

【進め方】質問は全部で3回。1回につき質問は3つまで。1回目は、仕事の内容・お客様・選ばれている理由。2回目は、売上や利益の柱・手間がかかっている作業・人手の状況。3回目は、一番気になった点の掘り下げと、1年後にどうなっていたいか。私の答えが短くても、聞き返さずに次へ進んでください。専門用語やカタカナ語は使わず、話し言葉で書いてください。

【出してほしいもの】1. この会社の強み(3つ) 2. もったいない点(1つ) 3. これから3か月でやること(3つ。それぞれに「なぜそれが先か」と「最初の一歩」) 4. その中でAIに任せられる作業(3つ)

【守ること】どの会社にも当てはまる助言は書かないでください。分からないことは推測で埋めず、「ここは情報が足りません」と書いてください。耳の痛いことも1つは入れてください。それでは、1回目の質問をお願いします。

出てきた内容は、そのまま信じず、ご自分の目で確かめてください。回数は3回でなくても構いません。「納得するまで質問して」と頼むこともできます。

無料でできること・有料が必要になること

できること無料のアカウント
文章づくりほぼ問題なく使えます
画像づくり1日に数枚までです
写真を見せて質問使えます
表・見積・書類簡単なものまでです

画像を何度も直したい場合や、書類づくりまで進めたい場合は、月3,000円ほどの有料プランだと待たされにくくなります。無料の範囲や金額は変わることがあるため、2026年10月時点の目安として、契約の前に公式の案内を確認してください。

よくある質問

会社の情報は、ChatGPTに入れてもいいですか。

ホームページなど、公開されている情報は渡して構いません。お客様の個人情報や口座・暗証番号などは入れないでください。

ChatGPTの回答は、そのまま使えますか。

そのまま使わず、必ず人が読んで確かめてください。特に、数字と固有名詞は、元の資料と照らし合わせます。

最新の情報を調べさせるには、どうすればいいですか。

「ネットで検索してから答えて」と一言添えます。それでも間違いが残ることがあるので、確認は必要です。

動画で、手を動かしながら学ぶ

この記事の内容を、画面を見ながら一緒に試せる動画にまとめています。動画を止めながら、お知らせ文と、会社の強みの質問まで進められます。

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タグ

#AI活用#ChatGPT#初心者#情報セキュリティ#東三河

この記事を書いた人

志水 康太(しみず こうた)

合同会社ICHI. 代表 / AIコンサルタント

【経歴・専門性】
  • 専門分野:ChatGPT、Claude等の生成AI活用、業務効率化支援
  • 医療分野:医療・リハビリテーション分野での現場課題解決
  • 教育実績:4,000名規模のセミナー集客・スクール運営実績
  • AI活用歴:AIセミナー歴3年以上、延べ500名以上が参加
【実績・活動内容】
  • AIセミナー登壇:30回以上
  • 中小企業向け研修:30回以上実施
  • AIコミュニティ運営:在籍150名以上
  • 医療セミナー:累計受講者10,000名以上
  • 肩関節機能研究会:オンラインスクール運営(在籍者500名以上)
  • 三河AI学校:運営準備中(子どもから大人まで学べるAI教育)

「1企業に1人、AI人材を」という理念のもと、導入から定着まで経営者と伴走しています。医療分野での豊富な経験と教育・研修運営の実績を活かし、理論だけでなく現場での実践経験に基づいた具体的で実行可能なAI活用方法をお伝えします。

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