【研修レポート】障害福祉事業所向けAI活用研修(全3回)が完了しました ─ 一般社団法人ほっぷ様

一般社団法人ほっぷ様にて、2026年1月〜2月にかけて全3回のAI活用研修を実施いたしました。最終回となる第3回では、Googleドライブの基本操作から音声入力、ChatGPTを使った書類作成・イベント企画まで、現場ですぐに使える実践的な内容に取り組みました。
「難しそう」と感じていた参加者の方々が、自分の手でAIを動かし、具体的な成果物を作り上げる姿が印象的な研修となりました。
背景と課題
障害福祉の現場では、個別支援計画書・自己評価総括表・支援プログラムなど、年度末に集中する書類作成が大きな負担となっています。一般社団法人ほっぷ様でも、提出期限に追われる事業所が多く、「書類に時間を取られて、利用者さんと向き合う時間が減ってしまう」という声がありました。
加えて、事業所間でITリテラシーに大きな差があり、Googleドライブへのログインやコピー&ペーストの操作に不安を感じるスタッフも少なくありませんでした。
こうした背景から、「現場のITスキルの底上げ」と「AIによる書類作成の効率化」を目的に、全3回の研修プログラムを設計しました。
全3回の研修プログラム
| 回 | 日程 | テーマ |
|---|---|---|
| 第1回 | 2026年1月26日 | ChatGPTの基本操作、自己評価総括表のAI作成体験 |
| 第2回 | 2026年1月28日 | 書類作成ワークフローの実践、支援プログラムの仕上げ |
| 第3回 | 2026年2月28日 | IT基礎力の定着+AI活用の応用(書類作成・イベント企画・セキュリティ) |
第1回・第2回で「AIを使えば書類が作れる」という成功体験を積んだうえで、第3回ではその土台となるIT基礎スキルと、AIをより安全に・幅広く活用するための知識を身につけていただきました。
第3回研修の内容
1. Googleドライブの基本操作
研修の前半では、クラウド上でのファイル管理の基礎から始めました。
- フォルダの作成とファイルのアップロード
- 共有フォルダの仕組みとページの更新方法
- 複数人がリアルタイムで同じフォルダにアクセスする体験
「パソコンの中だけで完結していた作業を、インターネット上に保存する」という概念を、実際の操作を通じて体感していただきました。
2. 音声入力の体験
タイピングが苦手な方にも活用できる手段として、音声入力を体験していただきました。
- Windowsの標準音声入力機能
- ChatGPTの音声入力機能
特にChatGPTの音声入力は精度が高く、「話すだけで文章になるのは驚き」という反応がありました。音声で入力した文章をAIが自然な日本語に整えてくれるため、文章作成のハードルが大きく下がることを実感していただけました。
3. ChatGPTの基本と「いい答え」を引き出すコツ
AIの回答の質を上げるために、押さえておきたい3つのポイントをお伝えしました。
- 目的:何を作りたいのか(例:議事録を整理したい)
- 対象:誰に向けたものか(例:行政の担当者が確認する書類)
- 形式:どんな形で欲しいか(例:箇条書き、PDF)
この3要素を意識するだけで、AIの回答精度は大幅に向上します。また、AIモデル(無料版と有料版)の違いについてもわかりやすく解説し、「思ったような答えが返ってこない」原因を理解していただきました。
4. 実践ワーク:イベント企画をAIで
座学の後は、すぐに実践へ。「ひな祭りのイベントを企画する」というテーマで、参加者全員がChatGPTに相談しながらアイデアを出し合いました。
- 利用者の年齢層や予算を伝えてイベント案を生成
- 必要な材料の調達先をウェブ検索機能で調査
- 出てきた案に対して「もっとこうしたい」と追加で指示を出す体験
「自分の事業所の状況を伝えれば、ちゃんとそれに合った提案が返ってくる」という感覚をつかんでいただけたようです。
5. キャンバス機能で書類作成&ダウンロード
ChatGPTのキャンバス機能を使い、マニュアルや案内文をその場で作成する体験も行いました。
- スタッフ向けマニュアルのサンプル作成
- 作成した書類をPDF形式でダウンロード
- 一部だけ手動で編集する方法
「コピー&ペーストで別のソフトに移す必要がなく、AIの画面上でそのまま編集してPDFにできる」という点は、多くの参加者にとって新鮮だったようです。さらに、簡単なアプリ(オセロゲーム)をその場で生成するデモも実施し、AIの可能性の広さを体感していただきました。
6. 個人情報の取り扱いとセキュリティ
AIを業務で活用するうえで避けて通れない「個人情報保護」について、具体的な事例とともに解説しました。
- 利用者名は匿名化(「Aさん」「利用者様」に置き換える)
- AI利用に関する同意書の整備を今から始めておくことの重要性
- 監査時に「どう管理しているか」を説明できる体制づくり
- 海外サーバーへのデータ送信と個人情報保護法の関係
「知らなかった」では済まされない時代だからこそ、現場の一人ひとりがリスクを理解したうえで使うことが大切です。
全3回を通じた参加者の変化
| 研修前 | 研修後 | |
|---|---|---|
| AIへの印象 | 「難しそう」「自分には関係ない」 | 「書類作成で使えそう」「相談相手にもなる」 |
| IT操作 | コピペやGoogleドライブに不安 | フォルダ作成・アップロード・音声入力ができるように |
| 書類作成 | すべて手作業で時間がかかる | AIに下書きを作らせて確認・修正するフローを理解 |
| セキュリティ意識 | 特に考えたことがなかった | 個人情報の匿名化と同意書の必要性を認識 |
講師コメント
合同会社ICHI. 代表 志水康太
全3回の研修を担当させていただき、ありがとうございました。
福祉の現場でAIを導入する際に最も大切なのは、「完璧に使いこなすこと」ではなく、「まず触ってみて、小さな成功体験を積むこと」だと考えています。
今回の研修では、ChatGPTでイベントの企画を考えたり、キャンバス機能で書類を作成してPDFにしたりと、「自分でもできた」という実感を得ていただけたのではないかと思います。
AIは人の仕事を奪うものではなく、書類作成などの「人がやらなくてもいい作業」を引き受けてくれるパートナーです。その分だけ、利用者さんやスタッフと向き合う時間を増やしていただければ、それが最も価値あるAI活用だと私は信じています。
まとめ
一般社団法人ほっぷ様での全3回のAI活用研修が無事に完了しました。IT基礎から始まり、ChatGPTでの書類作成、そしてセキュリティまで。段階的にスキルを積み上げるプログラムにより、参加者の皆さまが「自分でもできる」という手応えを感じていただけたことが、何よりの成果です。
介護・福祉・医療の現場向けAI活用研修
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- ✅ 年度末書類・個別支援計画など福祉特化のカリキュラム
- ✅ 個人情報保護を踏まえた安全な活用方法を指導
- ✅ 心理的ハードルを下げる丁寧な導入
お問い合わせ先
合同会社ICHI. 担当者:志水 康太
電話:080-3665-5541
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