2026年9月1日

AIスキルの作り方!繰り返し作業を一言で再現する手順を解説

AI活用
AIスキルの作り方!繰り返し作業を一言で再現する手順を解説

AIスキルとは、AIに登録する「仕事の手順書」のことです。毎回長いプロンプトを書かなくても、一度スキルにしてしまえば「領収書を表にして」の一言で同じ品質の結果を再現できます。作り方の核心は、先にあなたの「正しいデータ」でAIを育ててから、「これをスキルにしてください」と頼むことです。

この記事では、月末の領収書の山を経費一覧に変える作業を例に、スキルの作り方を5つの手順で解説します。

AIの「スキル」とは何ですか?

スキルとは、うまくいったやり取りをAIに手順書として覚えさせ、次回から呼び出せるようにしたものです。

ツールごとに名前と場所が少し違います。

ツールスキルに相当する機能登録する場所
Claudeスキル(Skills)スキル作成画面。会話から「これをスキルにして」と頼んでも作れます
ChatGPTプロジェクトのカスタム指示、またはマイGPTプロジェクトの指示欄に手順書を貼り付けます
GeminiGemGemの指示欄に手順書を貼り付けます

名前は違っても、やることは同じです。「うまくいく頼み方」を1か所に保存して、次から一言で呼び出す。これがスキル化です。

どんな仕事がスキル化に向いていますか?

すべての仕事をスキルにする必要はありません。向き不向きの早見表です。

判定仕事の種類理由
毎週・毎月くり返す定型作業(領収書整理、議事録、日報まとめ)同じ手順を何度も使うので、スキル化の効果が最大
正解を自分で判定できる作業出力を直した「正しいデータ」がAIを育てる教材になる
毎回条件が大きく変わる作業(個別の提案書など)共通部分だけをスキルにし、変わる部分は都度入力に
×経理の最終判断、税務判断、契約判断判断そのものは人の仕事。AIには下書きまでしかさせない

領収書の山を経費一覧にするスキルの作り方(5ステップ)

実例で進めます。ゴールは「領収書の写真を渡すと、日付・金額・支払先・費目の候補が一覧表になって返ってくる」スキルです。

1
まず1回、普通のプロンプトで試す
↓ 出力が返ってきたら次へ
2
出力を自分の手で直して「正しいデータ」を作る
↓ 完成形の見本ができたら次へ
3
AIの出力と正しいデータを比較させて、直し方を覚えさせる
↓ 精度が安定してきたら次へ
4
「これをスキルにしてください」と頼む
↓ スキルが登録されたら次へ
次回から一言で呼び出す。打ち込み作業が「確認だけ」になる

ステップ1:まず1回、普通のプロンプトで試す

領収書を机に並べて写真を撮り、AIに渡してこう頼みます。

この領収書を、日付・金額・支払先・費目の候補で表にしてください。読み取りに自信がない箇所は(要確認)と書いてください。

10枚くらいまとめて撮っても、1枚ずつ読み取って一覧になります。手書きの領収書もだいたい読めます。ここでは精度が7割でも構いません。

ステップ2:出力を自分の手で直して「正しいデータ」を作る

AIの出力をコピーして、あなた自身の手で完成形に直します。金額の読み違いを直し、費目を自社の勘定科目に合わせます。

この「直した後の表」が、AIを育てるための教材になります。面倒に感じますが、ここが一番大事な工程です。

ステップ3:AIの出力と正しいデータを比較させる

次の領収書処理のとき、AIの出力と前回の正しいデータを両方渡して、こう頼みます。

育たない頼み方

前より正確にやってください

育つ頼み方

あなたが作った表と、私が直した正しい表を比較して、直された箇所とその理由を整理してください。次回から同じ直しが不要になるように、読み取りルールをまとめてください

「もっとちゃんと」のような抽象的な指示ではAIは育ちません。正解との差分を自分で言語化させると、費目の付け方や自社特有の表記ルールをAIが手順として持てるようになります。

ステップ4:「これをスキルにしてください」と頼む

2〜3回くり返して出力が安定してきたら、一言こう頼みます。

ここまでのやり取りでできあがった読み取りルールと出力形式を、次回から再現できるようにスキルにしてください。

Claudeならスキルとして登録されます。ChatGPTなら、返ってきた手順書をプロジェクトのカスタム指示欄に貼り付ければ同じことができます。

ステップ5:次回から一言で呼び出す

翌月からは、写真を渡して「領収書を表にして」だけで、育てた品質の一覧が返ってきます。月末の打ち込み作業が「確認だけ」に変わります。

うまくいかないときのコツはありますか?

コツ1:ルールは「禁止形」で書き直させる。「推測しないで、読めない箇所は(要確認)と書く」のように、やってほしくないことを明文化すると精度が安定します。

コツ2:教材は3〜5件で十分。正しいデータを大量に用意する必要はありません。自社でよくあるパターン(手書き、かすれ、複数明細)を1件ずつ入れるのが効きます。

コツ3:スキルは月1回メンテナンスする。新しい取引先や費目が増えたら、その回の「直し」をスキルに追記させます。使うほど自社専用に育っていきます。

人が必ず確認することは何ですか?

金額の読み取りと費目の最終判断は、必ず人が確認してください。AIが作るのは入力の下書きまでです。経理処理や税務の判断はAIにさせないでください。数字が1桁違えば、信用問題になります。

おすすめの分担はこうです。

工程担当内容
読み取り・一覧化AI写真から日付・金額・支払先・費目候補を表にする
金額の突合原本と一覧を突き合わせる。(要確認)の箇所を優先
費目の確定・仕訳最終判断。迷う取引は税理士に確認

現場での気づき:ご相談先の事務担当の方は、月末に2〜3時間かかっていた領収書の打ち込みが、スキル化後は「写真を撮って、要確認の数か所を見るだけ」になりました。効いたのは高度なプロンプトではなく、ステップ2の「自分で直した正しい表」を教材にしたことでした。

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タグ

#AI活用#スキル化#業務効率化#経理#中小企業

この記事を書いた人

志水 康太(しみず こうた)

合同会社ICHI. 代表 / AIコンサルタント

【経歴・専門性】
  • 専門分野:ChatGPT、Claude等の生成AI活用、業務効率化支援
  • 医療分野:医療・リハビリテーション分野での現場課題解決
  • 教育実績:4,000名規模のセミナー集客・スクール運営実績
  • AI活用歴:AIセミナー歴3年以上、延べ500名以上が参加
【実績・活動内容】
  • AIセミナー登壇:30回以上
  • 中小企業向け研修:30回以上実施
  • AIコミュニティ運営:在籍150名以上
  • 医療セミナー:累計受講者10,000名以上
  • 肩関節機能研究会:オンラインスクール運営(在籍者500名以上)
  • 三河AI学校:運営準備中(子どもから大人まで学べるAI教育)

「1企業に1人、AI人材を」という理念のもと、導入から定着まで経営者と伴走しています。医療分野での豊富な経験と教育・研修運営の実績を活かし、理論だけでなく現場での実践経験に基づいた具体的で実行可能なAI活用方法をお伝えします。

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